プレスリリース
第28回日本絵本賞 大賞受賞作がショートアニメ化! 『アニエホン「PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く」』講談社絵本のショートアニメ化企画“アニエホン”第3弾!
2024/09/06 12:08
リリース提供: PROJECTANIMEHON
極地冒険家・荻田 泰永(文)、井上 奈奈(絵)による原作をホッチ カズヒロが3DCGによる臨場感のある背景に、繊細かつ優しい色彩で“北極の日常”を映像化。9月6日(金) 正午より放送・配信スタート!
講談社の絵本をショートアニメにしてTVCMやWEB上で公開するプロジェクト“アニエホン”。
第3弾となる作品『アニエホン「PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く」』の放送・配信がスタートいたします!
原作は、「植村直己冒険賞」受賞の極地冒険家・荻田 泰永(おぎた やすなが)が文を、「世界で最も美しい本コンクール」銀賞受賞の井上 奈奈(いのうえ なな)が絵を担当した絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」。 北極をたった一人で歩く”僕”の一日を描いた絵本の世界感そのままに、頬を叩く風、空から降りる暗闇…など、北極を歩く”僕”を映像でも追体験できる、美しいショートアニメになっています。
原作の文を手がけた荻田 泰永は、これまでに北極と南極を1万km以上踏破した現役の北極冒険家。2000年よりカナダ北極圏やグリーンランド、北極海で主に単独徒歩での冒険を実施し、これまでに17回の北極行を経験。2018年には日本人初の南極点無補給単独徒歩到達に成功、2017年には第22回植村直己冒険賞も受賞しています。また原作の絵を担当した井上 奈奈は、2018年絵本「くままでのおさらい」特装版がドイツライプツィヒにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞した実力派です。
本作のアニメーション制作を担当するのは『映画 すみっコぐらし』シリーズや『アグレッシブ烈子』(NETFLIX)などを手掛けるファンワークス。NHK「みんなのうた」などで活躍するホッチ カズヒロが監督を務め、奥行きや雄大な自然を表現する為に背景に3DCGを取り入れたシーンもあり、北極の地を生きる臨場感を繊細かつ優しい色彩で表現しました。さらに音楽は羽深 由理(はぶか ゆり)が担当し、イヌイットに伝わる独特の発声法による歌と弦楽器を組み合わせ、幻想的な世界感を表しました。
ショートver.とロングver.の2種類でアニメ化される本作は、本日9月6日(金)正午12時より放送・配信となります。 30秒のショートver. は全国のTVCMで放送され、WEB上ではディレクターズカット版となる2分のロングver.を公開いたします。あわせて英語字幕版も公開しますので、海外の方にもお楽しみいただける作品です。本作で北極の氷の世界を感じてください。
『アニエホン「PIHOTEK (ピヒュッティ) 北極を風と歩く」』について
■イントロダクション
北極をたった一人で歩く”僕”の一日をアニメーションでどう表現するか。 3DCG背景と絵本のテイストを融合し、頬を叩く風、北極での生き方を知る動物たち、空から降りる暗闇、、、。音楽はイヌイットに伝わる独特の発声法による歌と弦楽器を組み合わせて世界観を作り込みました。北極を歩く”あなた”を絵本だけでなく、アニメでも追体験できるはずです。
■ 原作者:荻田 泰永によるキャラクター紹介
僕
ソリを引いて一人、北極を歩く。
ソリには、食料、キャンプ道具などの衣食住を積み込んでいます。無人の世界で生きるための道具たち。でも、野生動物は何も持たずに生きている現実を見るたびに、人間の弱さ、同時に知恵の強さを感じています。
ホッキョクウサギ
通常は単独や数羽程度で生活しているウサギたちは、時に数百数千羽が集まることがあるそうです。夏と冬で、周囲の景色に合わせて換毛するウサギは、秋頃の雪に覆われる直前の時期に換毛して真っ白になると、茶色い地面の中でやたらと目立ちます。
ジャコウウシ
日本では馴染みのない動物ですが、私のお気に入りの動物。多くは群れで生活し、外敵がやってくると子供を守るように、大人たちが円陣を組んで相手を威嚇します。性格は穏やかで、もこもこした外見は愛嬌たっぷりです。
ライチョウ
夏は茶色いライチョウも、冬は真っ白に換毛して雪と同化します。冬の間、体が小さく雪の下の餌を掘れないライチョウたちは、ジャコウウシが掘り返した雪面に集まります。エネルギー消費を
抑えるため、近付くと最初はチョコチョコと走って逃げるのが可愛らしいです。
ホッキョクグマ
アザラシを探して歩く彼らは、嗅覚が鋭く、匂いを頼りにしています。冒険中に遭遇することもしばしば。寝ているテントを揺らされたことも何度か。凶暴なイメージを持たれますが、北極で出会うクマたちは皆のんびりしています。
ホッキョクオオカミ
彼らが人間を襲ってくることはありません。
私自身、何度も北極冒険でオオカミと出会ってきました。足元まで来ることもあります。遠くから聞こえてきた遠吠えに、声を真似て返事をすると、私の遠吠えに合わせてオオカミが返事をしてくれた時には感動しました。
カリブー
北極圏を広く、季節と共に移動しながら生活をするカリブーたち。この土地に住む人間にとっても大切な動物です。肉を食べ、毛皮を衣類や住居に使い、腱を糸の代わりに使う。カリブーなくしては、イヌイットの生活も成り立ちませんでした。
『アニエホン「PIHOTEK (ピヒュッティ) 北極を風と歩く」』情報
配信チャンネル:「アニエホン」チャンネル(YouTube)
配信開始日: 2024年9月6日(金) 正午12時
放送:全国のテレビCM枠にて放送
公式サイト: https://cocreco.kodansha.co.jp/special/PIHOTEK
公式X(旧Twitter): @pihotek_anime
アニメーション制作:ファンワークス
監督:ホッチ カズヒロ
音楽:羽深 由理(はぶか ゆり)
声の出演:景浦 大輔(かげうら だいすけ)
(C)荻田泰永・井上奈奈・講談社/ANIMEHONプロジェクト
“アニエホン”とは…“アニメ”と“えほん”を合わせたプロジェクト名です
「アニエホン」公式ポータルサイト: https://cocreco.kodansha.co.jp/special/aniehon
コメント:【監督】ホッチ カズヒロ
北極のどこまでも続く大自然をたった一人で風と歩いていく、詩的で、哲学的で、大冒険であり、
また日々の繰り返しでもある。
私はすぐ「ピヒュッティ」の北極の世界観に引き込まれてしまいました。
その映像化に携わらせていただき大変光栄です。
特殊な印刷のきらめく描線、かわいらしい動物たちの登場する静かな前半と
後半のページをめくると次々移り変わる展開と色彩。
その色の美しさを日々変化し続ける光の色彩と捉えさせていただき、
北極のどこまでも続く壮大な風景をアニメーションの力で膨らませて表現させていただきました。
このアニメが絵本の魅力を伝える一助となれば幸いです。
コメント:【音楽】羽深 由理
北極をたった一人で歩く、命と死を感じる美しい物語を
音楽で表現することは難しく、非常にやりがいがありました。
中間部ではthroat singing(喉歌)の素材を用い、
「夢うつつのあわい」の世界観を音楽で広げることを試みました。
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」について
■「PIHOTEK 北極を風と歩く」(講談社) 文:荻田 泰永 絵:井上 奈奈
■原作紹介
第28回日本絵本賞大賞受賞、 第56回造本装幀コンクール日本書籍出版理事長賞受賞作品。
植村直己冒険賞受賞の極地冒険家、荻田 泰永×「世界で最も美しい本コンクール」銀賞受賞の井上 奈奈による絵本。北極をたった一人で歩く”僕”の一日を描く。頬を叩く風、北極の生き方を知る動物たち、空から降りる暗闇、そして……。北極を歩く”僕”を追体験できる、美しい絵本。
「環境問題とは数字の問題ではない、命の問題だ。自分の命はもちろん、隣にいる大切な人の命であり。会ったこともない遠い土地の誰かの命であり、時代も異なる動物の命のことだ。 ー中略ー 北極を冒険することは、生きることだ。そして、死を感じることだ。その死とは誰かの命であり、いつの日か、自分の体も分解されて、空に舞い、風に吹かれて誰かの命にたどり着く。」
(巻末エッセイより)
コメント:【原作者】荻田 泰永(文)
私の心の中にあった心象風景の北極冒険を、井上 奈奈さんの素晴らしい表現で絵本として完成した時にも感動しましたが、まさかそれがアニメーションとして動き出すとは。
動物たち、空から降りてくる暗闇、あわいの世界、そして吹き渡る風。
命、生と死、風に仮託したメッセージが、このアニメーションがきっかけとなって、世界に吹き
渡っていくことができれば嬉しい限りです。
冒険という行為は、冒険者自身を思いもよらない世界に連れて行ってくれます。
「PIHOTEK」がこれからどんな冒険をして行くのか、作者として楽しみです。
コメント:【原作者】井上 奈奈(絵)
自身が生み出した世界がアニメーション化されるという幸福な機会に恵まれ、『PIHOTEK』を絵本にするために数えきれないほどのスケッチを重ねた日々を思い出しています。
雪の中、白い息を吐きながら一心不乱に進む主人公。
ウサギたちが身を寄せ合い、暖をとる姿。
全速力で駆ける狼と、必死に逃げるカリブー。
アニメーションが完成し、絵本の「頁と頁の間の世界」が可視化されたようで胸が高鳴りました。
主人公がテントで眠ったあとの世界では、アニメーションならではの世界が表現されています。
「PIHOTEK 北極を風と歩く」というタイトルにふさわしく、この物語が世界中に旅を続けてくれますように。
(C)荻田泰永・井上奈奈・講談社/ANIMEHONプロジェクト