プレスリリース
監督 西尾 大介×プロデューサー 鷲尾 天、韓国を代表する絵本『MAGIC CANDIES』を原作に制作したアニメ「あめだま」ニューヨーク国際児童映画祭にて「短編アニメーション審査委員最優秀賞」受賞
2024/03/22 18:01
リリース提供:東映アニメーション株式会社
3月2日から17日まで、ニューヨーク市で開催されたニューヨーク国際こども映画祭2024で、米国時間21日(木)に2024年の受賞者が発表され、短編映画『Magic Candies(邦題:「あめだま」)』が、「Jury Award for Best Short Animation(短編アニメーション審査委員最優秀賞)」を受賞しました。
「あめだま」とは…
【ABOUT MOVIE 01】
「あなたは誰の声が聞きたいですか?」
‘児童文学界のノーベル賞’アストリッド・リンドグレーン賞受賞のペク・ヒナ作家!
世界中で愛される童話『あめだま』原作の『MAGIC CANDIES』
『MAGIC CANDIES』 はコミュニケーションをとるのが苦手な子ども「ドンドン」が不思議なあめだまを通じて心の声が聞けるようになり、そこで初めて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えることができるようになる過程を描いた短編アニメーションである。「児童文学界のノーベル賞」と呼ばれる2020年アストリッド・リンドグレーン賞を受賞したペク・ヒナ作家の童話『あめだま』と『ぼくは犬や』を原作に、 韓国を代表する 絵本を原作に制作された初の日本アニメーションとして期待を高める。
ペク・ヒナ作家は2005年『ふわふわくもパン』を皮切りに、これまで『お月さんのシャーベット』、『昨日の夕方』、『天女銭湯』、「ピヤキのママ」、『ぼくは犬だ』など個性あふれるキャラクターと魅力的なストーリーテリングを基盤に多様な作品を書いて、描いてきた。 特に、作品ごとに手作りの繊細な工芸と幻想的なアニメーション要素を結合し、自分だけの独創的な作品世界を構築し、2020年アストリッド・リンドグレーン賞を受賞し、世界が公認した児童文学作家として位置づけられた。
全世界が愛するペク・ヒナ作家の『あめだま』を原作とした3Dアニメーションの誕生は、童話とはまた別のペク・ヒナ作家の幻想的で独創的な作品世界がスクリーンを通じて生き生きと繰り広げられるものと成り行きが注目される。 『あめだま』は2018年、国際児童図書評議会のオナーリスト(IBBY Honour List)に選ばれただけでなく、2023年イタリアで一年間出版された作品の中で最高の児童書に授与するSuperPremio Andersen・Gualtiero Schiaffino追悼賞を受賞するなど、最近、世界的な注目を集めている作品である。また、今回のアニメーション制作を担当した日本では、第24回日本絵本大賞「翻訳絵本賞」と「読者賞」まで2冠王受賞、MOE絵本大賞で6位を記録し、韓国絵本で初めて10位内に名を連ねるなど、注目すべき歩みを続けてきた。このように、これまでも世界的な人気を集めているペク・ヒナ作家の『飴玉』を原作とした短編アニメーション『MAGIC CANDIES』は、国籍を問わず子供たちだけでなく、 すべての世代 を魅了する予定だ。
【ABOUT MOVIE 02】
監督 西尾 大介×プロデューサー 鷲尾 天
日本のオリジナルアニメ最高ヒット作『プリキュア』の伝説的なコンビ
「MAGIC CANDIES」でもう一度幻想的なシナジー効果を披露!
短編アニメーション『MAGIC CANDIES』は、日本を代表するアニメーターであり、アニメーション産業の先頭に立つ監督の西尾大介とプロデューサーの鷲尾天が制作を担当し、注目を集めている。二人は日本のアニメーションの最高ヒット作の一つである『プリキュア』シリーズを初めて企画・制作してきた。今年で20周年を迎えた『プリキュア』は、主体的な女性戦士キャラクターを誕生させ、当時保護される対象としてのみ描かれていた女性キャラクターの限界を越え、日本社会に破格的な熱風を起こした。漫画原作ではないオリジナルシリーズで、何世代にもわたってこのように長年愛されてきた作品は空前絶後だと言える。
【ABOUT MOVIE 03】
日本最大アニメーション制作会社 東映アニメーションが伝える本心!
全世界の「ドンドン」たちに最強ドリームチームが届ける温かい感動のプレゼント
短編アニメーション『MAGIC CANDIES』は、初めて韓国の原作で制作された日本アニメーションで、日本最大のアニメーション制作会社である東映アニメーションが制作を担当したことにより、関心が集まっている。
東映アニメーションは1956年に設立されて以来、今まで日本を代表する最大のアニメーション制作会社であり、アニメーション市場で先頭に立つグローバルアニメーションスタジオとして活躍してきた。
【ABOUT MOVIE 04】
不思議なあめだまを食べると心の声が聞こえ始める!
表現に不慣れで恥ずかしがり屋だった私たち皆を甘く抱きしめてくれる共感と成長のストーリー
アニメーションを通じてのみ感じられる思慮深い世界観に出会う
『MAGIC CANDIES』は独りぼっちの子ども「ドンドン」が偶然、不思議なあめだまを食べた後、自身を巡る人々の心を聞きながら初めて自身の本当の気持ちを語ることになる過程を温かく盛り込んだアニメーションである。気持ちを言葉に表現するのが苦手な主人公「ドンドン」が不思議なあめだまを通じて本心を伝える勇気を得て、コミュニケーションの壁を跳び越える物語はコミュニケーションの不在と個人主義が蔓延した現代社会で、単に子どもたちだけでなく、大人たちにまで強烈な響きを残す。
『MAGIC CANDIES』の主人公「ドンドン」はコミュニケーションと表現が苦手な子どもである。今はかなり老いてしまった老犬「グスリ」と、仕事と家事で休む暇もなさそうな「お父さん」と一緒に暮らしている。気軽に友達に近づいていくことができない「ドンドン」の姿は、表現に不慣れで恥ずかしがり屋だった私たち皆の幼い頃の記憶を召還し、共感の情緒を精一杯呼び起こす。 また、3番目の飴を食べた「ドンドン」が自分に小言ばかり言っていた「お父さん」の「大好きだ」という心の声を聞くことになる場面は、本音を伝えることは子どもだけでなく、大人にも難しいことだという点を考えさせ、深い余韻を残す。食べると心の声が聞こえる魔法のキャンディーというファンタジーと、そのような魔法が行われる主な空間が普通の家庭という点は、観客に強い没入感を与えると同時に、魔法のキャンディーが内に秘められた大切な深い意味を倍加させる。 まるで私たちに本当に必要なのは、立派で見せつけるような魔法ではなく、日常に小さな勇気を植え付けるプレゼントのような魔法だと語りかけてくれるようだ。ついに最後の一つのあめだまを食べて、たくましく自身の本当の気持ちを語る「ドンドン」の姿で終わりを迎える物語は、映画を全て見終わった後、観客にも不思議なあめだまができたような心強い力と勇気を伝達する。
『MAGIC CANDIES』は単純に原作を3Dアニメーションで映像化したのではなく、ベテラン制作陣の協業と多様な研究の末に、アニメーションを通じてのみ感じられるもう一つの世界観を誕生させた。 特に韓国ロケを通じて原作の背景を直接確認し、観察する過程を経てから作品を構築していった。西尾監督は先入観が生じる可能性があるため、最初からロケーションに行かず、大まかなレイアウトとコンテを完成させた後に、韓国ロケを進めたことを明らかにした。これを通じて 単純に韓国の背景を作品にそのまま移すのではなく、構想したレイアウトの鮮明度を高める方式でロケーションが行われた。 そのようにアパート、文房具、丘など2000年代初めの韓国を背景にした原作の中の場所と似た場所を全て探し回りながら、ソウルの大気質から始まり、団地アパートの構造、昼と夜による光の差など細部まで把握し、ソウルの特徴を盛り込むと同時に、場所が特定されないように作品だけの世界観を完成させた。また、韓国でしか感じられない独特の情緒感を身をもって体験することで、キャラクターを完璧に内面化し、作品を通じてこれをそのまま観客に伝える。
・CHARACTER & CAST
ドンドン|嶋 陽大(SHIMA, Haruto)
自分の気持ちを表現し、他人の本心を理解するのが苦手な子ども。友だちと一緒に遊びたいが、自分か先に話しかける勇気が足りない。一人でビー玉遊びをしながら、内心友達が話しかけてくれるのを待つ。文房具店で偶然購入した不思議な飴を通じて周辺の心の声を聞くようになり、次第に他人を理解しながら自分の本当の気持ちを語る勇気を得るようになる。
文房具屋の店主のおじいさんㅣ 長谷川 義史
町内で文房具屋を経営し、子どもたちに必要な物を探してくれる。新しいビー玉を買いに来た「ドンドン」にどこか怪しげなあめだまを勧める。「ドンドン」が不思議なあめだまを手に入れるきっかけの張本人といえる。
ソファー|岩崎 ひろし(IWASAKI, Hiroshi)
「ドンドン」が心の声を聞くようになった最初の走者。 黄色と赤色が調和された模様のソファーで、ドンドンの家のリビングを占めている。右側の脇腹に挟まったリモコンのせいで不満を訴え、「ドンドン」に抜いてほしいと言う。そして、お父さんに「おならせんといてくれ…」という言葉を伝えてほしいと頼む。
グスリ|山路 和弘(YAMAJI, Kazuhiro)
ドンドンの家で飼っている8歳の犬。もう年をとって以前のように走り回ることはできず、横になっていようとする。年のせいだが「ドンドン」は自分と遊ぶのにうんざりして避けていると勘違いをしている。不思議なあめだまのおかげで誤解を解いて久しぶりに昔のように楽しく遊ぶ。
お父さん|渡辺 いっけい(WATANABE, Ikkei)
あごには黒ずんでざらざらしたひげが生えていて、ぼやけた眼鏡のレンズのせいで目がよく見えない。朝は出勤し、退勤後は溜まった家事を片づけるのに忙しい。「ドンドン」に向かってひっきりなしに小言を言うが、誰よりも「ドンドン」を愛している。
おばあちゃん| 雨蘭 咲木子(URAN, Sakiko)
天国で学生時代の友達に会って楽しく時間を過ごしている。「ドンドン」が風船ガムのように大きく吹いてメッセージと共に送った4番目のあめだまのおかげで、空から「ドンドン」に伝えたかった言葉を伝え、「ドンドン」の言葉を聞くおばあちゃん。 「ドンドン」がテーブルの下に風船ガムを貼りつけておいたことで、いつでも話せるようになる。
・原作
原作作家 | ペク・ヒナ
「作業をする度に、数多くの挫折を経験するが、
絵本作家として生きていけるということが大きな慰めであり光栄である」
1971年、ソウルで生まれ、韓国の梨花女子大学で教育工学を、カリフォルニア芸術大学では、アニメーションを学んだ。2005年のデビュー作『ふわふわくもパン』でボローニャ国際児童図書展「フィクション部門 今年の作家」に選ばれ、名を知らせ始めた。空白期以降、復帰作である『お月さんのシャーベット』の出版以降、休まず作品活動を続け、独創的な自身の作品世界を拡張していった。2020年「児童文学界のノーベル賞」と呼ばれる「アストリッド・リンドグレーン賞」を受賞し、世界が公認した尊敬される児童文学作家として現在も活発に活動中だ。
FILMOGRAPHY
図書
『天女かあさん』(2022), 『ヨニとヤナギの坊ちゃん』(2021), 『ぼくは犬や』(2019), 『おかしなおきゃくさま』(2018), 『あめだま』(2017), 『ゆめのごちそう』(2014), 『天女銭湯』(2012), 『ピヤキのママ』(2011), 『昨日の夕方』(2011), 『お月さんのシャーベット』(2010), 『ピンクのせん』(2007), 『きたかぜのくれたテーブルかけ』(2007), 『ふわふわくもパン』(2004) その他
・INFORMATION
タイトル:あめだま(AMEDAMA)
英文タイトル:Magic Candies
原作:ペク・ヒナ作家 童話 『あめだま』, 『ぼくは犬や』
制作:東映アニメーション
アニメーションプロダクション:DANDELION ANIMATION STUDIO
監督:西尾 大介
プロデューサー:鷲尾 天
アニメーションプロデューサー:西川 和宏
音楽:佐藤 直紀
配給:M-LINE Distribution.
上映時間:20分43秒
ジャンル:短編アニメーション
制作国:日本
言語:日本語
・STORY
「一人で遊ぶんも悪くない…」
公園の片隅でビー玉遊びをしているドンドン。
彼のそばを守るのは年老いた犬の「グスリ」だけだ。
公園で一緒に遊んでいる子供たちを眺めていたドンドンは、
新しいビー玉が必要だという言い訳をして文房具屋に向かい
妙な目つきの文房具屋のおじいさんの勧めから、玉の代わりにあめだま一袋を買うことになる。
家に帰って色とりどりのあめだま一粒を選んで口に入れた瞬間、
どこからか自分の名前を呼ぶ見知らぬ声が聞こえ始める・・・
不思議なあめだまを食べると、聞こえなかった心の声が聞こえる!
あなたは誰の声が聞きたいですか?
◆ニューヨーク国際児童映画祭( https://nyicff.org/ )とは
1997 年に設立されたNYICFF(ニューヨーク国際児童映画祭)は、
25年以上にわたり、あらゆる年齢層を対象に映画を上映してきました。
若者が自分自身と他者を理解するための道としての映画という信念に根ざしています。
すべてのプログラムは、映画の美しさと力を称賛し、複雑で微妙な芸術と結びつく子どもたちの本来の能力を刺激し、
ユニークで多様で歴史的に排除されてきた声を表現し称賛する知的な映画の制作を奨励するように設計されている映画祭です。